家づくりを考えるとき、多くの方がまず「間取り」から入ります。
でも、 入政建築の設計思想は「間取るな、危険。」
これは、建築家秋山東一先生(故)の名言の一つ。
今回は、この思想を体感する機会を設けました。
名付けて、「プランをつくるワークショップ」
11/29(土)12/6(土)に開催予定です。
暮らしをつくろう。大切な人との時間を豊かに。
4代目の新野恵一(にいのけいいち)です。
(*タグで絞り込み→「4代目」を選択すれば、ブログがのぞけます。)
「間取り」から家を作り始めると、暮らしそのものが間取りに従わされてしまいます。
その結果、変化に対応できない硬い家になりがち。
入政建築の家づくりは、この真逆から始まります。
家づくりは、まず配置から始まる
家をどこに置くのか。
入政建築の設計は、いつもここから始まります。
配置(ランドスケープ)を考えるということは、
家そのものをデザインする前に、風景をつくるという視点に立つことです。
家は個人のものですが、同時にまちの風景の一部でもあります。
通りからどう佇んで見えるのか。
車の見え方は適切か。
隣家や道路との距離感はどうか。
そのすべてが、配置によって決まっていきます。
そして配置が決まることで、その家の方向性が自然と定まります。
今回のワークショップでは、
実際の aisu の家と同じ大きさの積み木(切妻・片流れ)を使い、
配置計画をシミュレーションするところから始めます。

配置が決まったら、外とのつながりを決めていく
配置が決まると、次に考えるのは外とどうつながるか です。
敷地の中で好ましい場所はどこか。
明るい方向、暗い方向、風の抜け方
庭をどう作り、どこへ開くか。どこを閉じるか。
こうした外部環境との関係性が見つかると、ようやく家の内部が立ち上がってきます。

間取りではなく、フレキシブルな空間をつくる
配置と外との関係が決まると、自然に LDK や水まわりの位置が生まれてきます。
その空間は、
- 個室としても、
- ワンルーム的にも使える。
壁で区切れば部屋になり、開けば大きな場になる。
暮らしの変化に合わせて、フレキシブルに使い方を変えられる空間。
これこそが、長く住み継がれる家の条件だと考えています。
そのうえで、必要な要望を組み込み、面積が足りなければ 1F を増やす。
そうして家が少しづつ、整っていきます。
フレキシブルさは「設え」でさらに深まる
そして空間の質を決めるのは、
その中をどう 設える(しつらえる) か。
- 家具の置き方
- 光の入り方
- 視線の抜け
- 居心地のいいアルコーブ
こうした設えが一つ一つ整うことで、空間のフレキシブルさはさらに深まります。
ただ自由度があるだけではなく、住む人の変化を自然に受け止めてくれる、おおらかな空間 が生まれます。
ここまでを、ワークショップ内で実際に手を動かしながら考えていきます。

このくらいのラフプランをみなさんと一緒に考えてきます。
aisuの家は、この考え方から生まれた家
aisuの家は、外とのつながりを大切にしながら、
用途に縛られないフレキシブルな空間をつくることを基礎にしています。
住む人が変わっても、
家族の暮らしが変わっても、
その変化を受け止められる家。
aisuの家は、まさにこの設計思想の結晶です。
逆に言えば、どんな要望にも応えられる土台を持っている家とも言えます。

ワークショップではこの入口を一緒に体験します
今回のワークショップは、aisuの家をベースに、間取りを考えるだけではありません。
配置から考える家づくり
外とのつながりをどうつくるか
フレキシブルな空間はどう生まれるか
これらを実際の敷地モデルや積み木を使いながら、一緒に体験していただく時間です。

既存のプランを持ち込んでの相談や、セカンドオピニオンとしての参加も歓迎します。
イベント詳細
プランをつくるワークショップ
日程:2025年11月29日(土) 2025年12月6日(土)
時間:10:00〜/14:00〜(各回3組)
場所:aisuの町角 B区画(浜松市神ヶ谷町8117)
参加費:無料・予約制
ご予約はこちら
https://www.ie-miru.jp/cms/yoyaku/irimasa/events/107541
間取りは、家づくりの答えではありません。
大切なのは、
配置から家を考え、空間として捉えること。
そして、暮らしの変化に寄り添えるフレキシブルな空間をつくること。
このワークショップが、みなさんの家づくりの新しい視点と、これからの暮らしを想像する楽しさにつながれば嬉しいです。
ご参加をお待ちしています。







