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和室空間はライフスタイルに適した仕様で取り入れる。

2021.05.17

和室と言っても様々なタイプがありますが、「小上がりの和室」についてお話します。小上がりというと耳慣れない言葉ですが、読んでその通り、床面に高さを設けて小上がりにすることをいいます。
小上がりの和室(和スペース)の多くは、しっかりとした客間用の和室を確保するほどの必要性はないけれど、かといって和室が無いのも物足りないという場合に、リビングの中に取り込まれます。広さは3~4畳半くらいが多いと思います。

高さのある小上がりにする和室には、ゴロンと横になってもリビングやキッチンにいる家族と目線の高さが近くなり、話しやすい高さになるという特長があります。

小上がりの和室
小上がりの和室
小上がりの和室

段差は40センチくらいの高さまでで検討しますが、段差を低めにしておくと、お子さんが小さな時期には安心度が高まるかもしれません。お子さんが風邪をひいた時やお昼寝を家事をしながら見守りたいような時期に便利です。加えて押入れを計画しておくと、客布団や季節家電等リビングで使う物の収納に便利です。

小上がりの和室

LDKではダイニングテーブルに座ったりソファーに座ったりと、床に直接座る時よりも視線が高い位置になることが多くあります。LDK内に畳を取り込もうとして床面がフラットだった場合、寝転んだ際には地べたのような感覚になり、なんだか埃っぽい気がするかもしれません。ゴロンと寝転んで快適に過ごしたい場合は、和室に少し段差を付ける=「小上がりの和室」をお奨めします。お父さんがリビングのソファーに寝そべって占領して困るという事態にも陥らないでしょう(笑)ある程度高さのある小上がりにすれば収納スペースも造ることができます。

小上がりの和室

また、もう一つの判断としては小上がりの和室に建具をつけるかどうかという問題があります。これはリビングからの見た目を大きく左右します。建具なしのオープンタイプの小上がり和室は、洗濯物を畳んだりと日常的に気軽に使えて便利。けれど、そこを来客用の寝室として使うのには少し不向きになります。寝室代わりにも使う場合には、建具があった方が落ち着きます。半透明の建具や障子が選択肢として挙げられます。一部でも障子を取り入れると、一気に上品になります。簡易的に隠すだけと考えれば、ロールスクリーンという方法も安価で検討の余地ありです。

日本人は畳があると落ち着くという方が多いので、小上がり和室を造って良かったという声をよく聞きます。限られた家づくり計画の中では、和空間は思いのほかスペースを取ります。段差があることで床面がフラットでない分、空間を狭く感じてしまうデメリットもあります(少し小上がりの高さを抑えると緩和されます)。

誰がどんなふうに使う和室かということで和室空間の計画の仕方は変わってきます。

取り合えず和室を!という考えだけは後悔のもとになりますので注意しましょう。



広報 すずき

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