BLOG ブログ

【ニューカッスル・アポン・タイン~ダラム】バイカーと、キングスゲートブリッジ -Day3①-

2025.06.23

2025年6月2日~2025年6月10日まで海外視察旅行にいかせていただきました。


場所はイギリス(エジンバラ・グラスゴー・ダラム・ロンドン)-フランス(パリ)。

師である建築家の秋山東一氏が「見たい」「見せたい」と思った場所に実際に行って学ぶ、一味違った視察の旅です。

今回は、Day3の記録。

暮らしをつくろう。大切な人との時間を豊かに。

こんにちは。4代目の新野恵一(にいの けいいち)です。
(*「4代目」タグで絞り込むと、他の記事もご覧いただけます。)

グラスゴーから、バスで移動して、ニューカッスル・アポン・タインの郊外に。

日本人は、ほとんど泊まらないというゴルフ場に隣接するホテル(Mercure Newcastle George Washinton hotel)に宿泊しました。

バイカーの集合住宅

ここには、スウェーデンの建築家 ラルフ・アースキン が設計した有名な集合住宅 「バイカー(Byker)」 があります。

設計開始:1969年

建設期間:1969年〜1982年

この住宅地は、当初計画されていた高速道路の騒音を住宅地に入れないため、道路側に高層の建物を立てて、その内側に低層住宅を配置する形でつくられました。

道路側の窓も小さく、音への配慮がうかがえます。

茶色のレンガに、赤い小窓。がかわいい♡


結局、その高速道路は建設されなかったけれど、この大胆な「音を遮る壁のような建物」は風景として残り、バイカーのアイデンティティになっています。

実際に歩いてみると、色とりどりの外壁や、簡易的に取り付けられた庇などがとても親しみやすく、DIY感が漂っていて温かい。

実は、DIY感を、プロの仕事として見せるのは、至難の業なのです。

高級な素材を使っているわけではなく、さらに、同じ素材が使われているわけではありません。

窓の形も様々で、、、

別々のものが、おりかさなっているけど、なぜか統一感があり、、、不思議な感覚です。

玄関上の庇の取り付け方も、DIY的に取りついてます。

築42年なので、ところどころリフォームも施されていました。

屋根は青、窓まわりは赤、玄関部分は緑。
住人の好みで配色されているのか、それとも元々のオリジナルの色なのかは、

外から見ただけでは分からずじまいでした。

キングスゲート・ブリッジを歩く

「バイカー」を後にして、次は ダラム へ移動。
ダラムといえば歴史ある大聖堂と美しい街並みが有名ですが、今回の目的はちょっと違います。

秋山先生が「ぜひ実物を見たい」と言っていた、構造好きにはたまらない名作、キングスゲート・ブリッジ(Kingsgate Bridge) を見に行きました。

このコンクリートの歩道橋を設計したのは、世界的に有名な構造エンジニア オーヴ・アラップ(Ove Arup)。
さらに、日本の構造界の重鎮、坪井善勝氏も若い頃にこの設計チームに関わっていたと言われています。

キングスゲート・ブリッジのすごいところは、その作り方。
キャンチレバー工法(片持ち張り出し工法) という方法で、両岸から橋桁を少しずつ伸ばして、川の真ん中でピタッと繋げて、完成させたそうです。

そして、真ん中部分がくっついていないのが特徴。

調べると、この部分は、ピン接合になっているとのこと。

実際に歩いてみると、中央部分は、くっついていないことがよくわかります。

この工法は、川の真ん中に足場を立てる必要がないので、自然環境を壊さずに施工できる。
そして何より、その構造が見た目の美しさにもつながっていて、ただの歩道橋なのに、眺めていたくなるような存在感がありました。

その後、レスター大学工学部棟を見学。

レスター大学工学部棟は、秋山先生が55年前に見て、驚嘆した場所。今回の旅の、一番のみどころ!

築62年になるとは思えない建築物。

外廻りだけ鑑賞する予定でしたが、ここである奇跡が・・・。

これを書き出すと長くなるので、次回へ。。。

【ついに出発!】イギリス-パリ視察旅行スタート! -Day0-

【エジンバラ】 世界遺産を回る「旧市街」と「新市街」&「フォース鉄道橋」 -Day1-

【グラスゴー】 ヒルハウスからRiverside Museum(乗り物博物館) -Day2-



image01 image02 image03 image04 image05 image06 image07 image08 image09 image10

無料相談 無料相談