外で使う木は、天竜杉の赤身がいい。
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4代目の新野恵一(にいのけいいち)です。
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天竜杉の赤身を使う理由
外で使う木の材料には、天竜杉の赤身(あかみ)を使っています。
スギ材は、中心部の「赤身(心材)」と外側の「白太(辺材)」に分かれます。
- 赤身:木の中心部分。樹脂分や抽出成分が多く含まれ、強く、耐久性があります。
- 白太:外側の若い部分。水分を多く含み、柔らかく、傷みやすいのが特徴です。
赤身が水に強い理由
赤身には、フェノール系化合物(スギオールなど)や樹脂成分が多く含まれています。
これらの成分には次のような働きがあります。
- 水分の侵入を防ぐ 撥水効果
- カビや菌の繁殖を抑える 防腐・抗菌作用
- 虫害への 抵抗性
このため、赤身部分は白太に比べて腐りにくく、耐久性が高いのです。
デッキや木塀にも最適
デッキ材や木塀など、外で使用する杉材には、赤身を選ぶことが何より大切です。
以前、他地域の杉材を使っていた時期もありましたが、そのデッキは腐りが早かった。
「天竜杉は、ゆっくり育つぶん、強く美しい。」
赤身がしっかりしていて、水にも日差しにも負けにくい。
外で長く使いたいなら、やっぱり天竜杉の赤身です。
この違いは、木の「質」そのものにあります。
天竜杉という木
天竜杉は、静岡県天竜地域で育つ杉で、
ゆるやかな気候と適度な湿度の中で育つため、木目が緻密で強く、油分を多く含むのが特徴です。
そのため、他地域の杉よりも耐久性・美しさ・香りのいずれにも優れています。
現在、aisuの町角B区画で使用するデッキと木塀を製作中です。


赤赤とした美しい天竜杉です。

こちらは、工場の中にある杉の下地材。

枠材の端材を利用してつくったキット。白太と、赤身が交互に混ざるのが、枠材や、下地材で使う杉材です。
こうした良質な材料を選ぶことで、外部の木部もできる限り長く使い続けることができます。
材料って、本当に大切。
木は生き物です。
どんな材料を使うかで、家の寿命も大きく変わります。
地元の材料を地元で使うことは大切ですが、
それが本当に価値ある素材でなければ、長く愛される家にはなりません。
天竜杉が、近くにあってよかった。