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キッチンにおける冷蔵庫位置【浜松市工務店】

2022.10.07

新築の際のキッチン選びと言えば、主婦がこだわりたいところ。キッチン事態をどのような形や素材にしようか、リビングとの位置関係はどんなふうにしようか、それはできるのか?

自由設計であれば選択肢は山ほどあります。しかしながら、共通してキッチンに言えることは、「使いやすい方がいい」ということ。

竣工時の建物で私が気にすることのひとつに、キッチンの「冷蔵庫位置」というものがあります。

キッチンとリビングダイニングを大きな壁で仕切る。こもりながら対面式のキッチン

使いやすいキッチンの冷蔵庫位置

一般的に、コンロ・シンク・冷蔵庫の3点間をそれぞれを結んだ際にできる三角形をワークトライアングルといいます。これが正三角形に近いほど作業動線が良いキッチンになると言われています。また一辺は、2~3歩で移動できるくらいがちょうど良しとされています。こうすると料理の腕は変わらなくても作業効率が上がるというわけ。

もう少し具体的に言うと、シンクとコンロ間は、120~180cm。シンクと冷蔵庫間は、120~210cm。コンロと冷蔵庫間なら120~270cmが理想的とされています。うちのキッチンはどうだったかな?と、つい気になりますね。だいたい入っているはずです。しかし、必ずしもこの限りではありませんのであまり気にしないことです。

(次のキッチン写真)前には壁があり、リビングの様子が見えるように窓(?)が空いています。最近はコミュニケーションをとりながら調理もしっかりでき、料理する人が孤立しないキッチンが多いです。冷蔵庫はリビング、ダイニングから見えにくい後方にあり、通り抜けできるためにどちらからも家族が使いやすい位置にあります。

ウォークスルーキッチン。階段手前に見える壁横が冷蔵庫位置

うちのキッチンは少し使いにくいかも?と感じる方がいたら、ワークトライアングルの距離を検証してみると納得がいくかもしれません(既に使い慣れたキッチン。だからなのかと納得がいくだけでも違いますよ)。「冷蔵庫から食品を取り出す→シンクで洗う→調理台でカット→コンロで加熱→食器に盛り付け配膳する」という流れがスムーズにできていれば問題ありません。また、右利きの方なら冷蔵庫→シンク→調理台→レンジ、と右回りになるように配置すると使いやすいと言われています。左利きの方はこの逆。なお、これらの基本的な知識は、新しいキッチンを考える際のベースとなりますが、かつて使っていたキッチンがある場合は、それと同じ流れの方が使いやすいということも往々にしてあります。

ワークバランスが良いキッチン例

では次、ワークバランスがうまくとれている造作アイランドキッチンです。くるりと振り返る動作が苦手でなければ、アイランド部分にシンクを持ってくると正三角形に近くなります。換気扇は2方向が壁だと吸気が良くなります。冷蔵庫から食品を出してくるっと半回転、アイランドシンク横に仮置きします。洗って横で調理し、振り返ってコンロ・・・と想像できますね。冷蔵庫は家族も開閉しやすい場所で、調理中の邪魔にもなりません。

冷蔵庫の適する位置とは?

ワークトライアングルのことを念頭に置きながら冷蔵庫位置を検討します。長い辺ができそうであれば調節しましょう。冷蔵庫は、日に何度も何度も開閉するので、第一には調理する人が使いやすい位置であること。次に家族も使いやすい位置という順に。

しかし、調理する人が使いやすい位置には冷蔵庫を置けたとしても、実際の間取りが絡んでくると家族の使い勝手まで考慮できないケースもあります。キッチンの奥に冷蔵庫が入り込むことも。もし希望のキッチンの形がある場合は、そちらを優先するためには早めに設計者に伝えておきましょう。また、置けたはいいけれど、冷蔵庫を開けた時にリビングから中が丸見えになることを来客時に初めて気づく方も。お子さまにバーンと全開にされ、冷蔵庫の中がお客様にバレバレ・・・ちょっと嫌な方もいるでしょう。来客の多い家庭では気を付けたいポイントです。

いろいろ見えちゃうキッチンの冷蔵庫位置は食品庫の中でもいい

例えば、隠さないタイプの壁付けキッチンの冷蔵庫は、配置的に冷蔵庫を開けると中が見えてしまうことが多いです。しかしその場合は、キッチン横の食品庫に入れ込んでしまうという方法があります(冷蔵庫位置は食品庫の入口付近で調理する人か最適な距離であることが前提)。こうするとリビングやダイニングから見えるキッチン全体がスッキリ。冷蔵庫も中もゲストからは見えにくい位置になります。

ウォークインの食品庫になると、お米や保存食、水、普段使いしない食器や家電製品まで楽に収納できます。特に小さな家電製品はしまい込むといつの間にか無かったことになるので、日常的に目視できる棚にあるのがベストです。ダイニング、リビングのスペースとの兼ね合いが難しいところでもありますが、やはり食品庫は便利。片付けが不得意な方やリビング、ダイニングから丸見えになってしまう壁付けタイプのキッチンにおすすめです。

また、食品庫まではスペースの余裕がない・・・リビングダイニングと一体感も欲しいという方に、こちらのキッチンと冷蔵庫配置はいかがでしょう?

対面式のキッチンでこちらの棚裏にはシンクがあります。棚の高さを高めにすることでキッチンの手元付近をすっぽり隠しています。奥様の身長に合わせ、ダイニングに座る人と会話ができる高さで造作。冷蔵庫スペースは向かって右側。テーブルとの距離があり、冷蔵庫は開閉しても見えにくい位置。

冷蔵庫配置にはテーブルの座り位置も関係してきますので、次はシュミレーションの大切さが分かる1枚です。

冷蔵庫位置は家族の使い勝手も良いところに越したことはありませんが、主婦が使いやすくて毎日気持ちよくキッチンに立てることが第一。キッチンの使い勝手と見え方を考えると、「壁」or「食品庫」or「造作棚」のどれかで工夫するという選択になるのかなと思います。

広報 すずき

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