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【10年後のお宅訪問】「省く力」に共感し、いりまさファミリーへ

2025.09.03

【10年後のお宅訪問】をシリーズで行っていくことになりました。

家は、新築時が一番良いと思われがちですが、時間が経つことで、その良さがさらに深まっていきます。

ぼくたちは、それこそが人生を豊かにしてくれるものだと考えています。

この企画では、新築時のインタビューではなく、「10年住んでみて、今どう感じているのか」を伺います。その声を、多くの方に知っていただければ幸いです。

初回は、Tさん。

思い返せば、この家は先代が特に熱を込めた物件でした。
なぜそこまで熱が入ったのか――インタビューを通じて、その理由に気づくことができました。

それは、Tさんの本気度が先代を動かしたから。
最後はやはり「信頼」なのだと、改めて感じました。



暮らしをつくろう。大切な人との時間を豊かに。

4代目の新野恵一(にいのけいいち)です。

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賃貸の「妥協」から、納得の住まいへ

「賃貸って、妥協の連続なんですよね」。

そんなふうに話してくれたのは、築10年の住まいに暮らすTさんです。

木製フェイクのアルミの窓やペタペタした床…

小さな違和感を飲み込みながら暮らす日々でしたが、

「この小さなストレスから解放されて、嘘のない納得いくものに囲まれて生活したい」

これが家づくりのきっかけだったそうです。

「ちゃんとした素材」で、「ちゃんと納得できる空間」を持つこと。

それは単なる住宅取得ではなく、自分たちの暮らしを取り戻すプロセスでもありました。

キーワードは「小さな箱でいい」

「広くなくていい、小さくていいんです。ちゃんとした素材で、自分たちの気持ちが整う家があれば」

この家には、そんな価値観がまっすぐに反映されています。

主張しすぎず、でも妥協もない。

ちいさな箱に込められた「本音の贅沢」が、暮らしのベースになっていました。

決め手は、「省き方」の美意識

数多くの展示場やハウスメーカーを巡っても、「これだ」というところに出会えず、挫けそうになっていたとき、最後にたどり着いたのが入政建築でした。

「この人たちなら、何をどう省くか、任せられる」

理想の家を描いていても、実際の家づくりでは省くことの連続だろうと覚悟していたので、

この人たちなら、センス良く面白い答えを出してくれるに違いないと直感したそうです。

たとえば、裸電球の照明、無塗装のままの壁…

それらは「コストダウン」ではなく、「素材への信頼」から来る選択に見えたといいます。

その美意識に、住まい手としてではなく、「つくり手の仲間」として加わる覚悟が芽生えたのかもしれません。

「本気でやるなら、本気で応えます」

要望に対して予算が厳しいことはわかっていました。

そんな中、先代の社長が口にしたのは「相見積もりは出せません。でも、本気で建てたいなら、本気で応えます」という言葉でした。

迷いもあったけれど、裏表のないやりとりの中で、「この人たちとなら信頼して進められる」という確信が生まれていったそうです。

「諦めリスト」が、満足に変わるまで

家づくりのなかで、Tさんご夫婦はあらかじめ「諦めリスト」を作っていました。

屋根付きの駐車場や、バイクスペース、ウッドデッキ。

でも実際には、先代のほうから「これ、やっぱりあった方がいいですよね」と声がかかり、あらためて検討し、創意工夫で実現していきました。

今でも、雨の日の車の乗り降りのたびに、その時の社長の言葉を思い出すそうです。

「削ることが目的じゃなくて、必要なものを見極める。その過程こそ、満足のもとになっていたと思います」。

暮らしながら、家を育てていく

この家は、完成したときが「完成」ではありませんでした。

壁も棚も塗装も、ご夫婦の手で仕上げていく。

夜中にパテ処理をしながら、連日がんばったという笑い話も、いまやこの家の一部です。

猫が駆け回る棚、植物に囲まれたリビング、自作のデッキやベンチ——。

日々、手を加えるほどに愛着が増す家。それは、買った家ではなく「育てた家」として、暮らしの土台になっていました。

ワンルームなのに、居場所がいくつもある

壁で仕切らず、大きなワンルームのようにつながった空間。でも、その中に「居場所」が自然とできていく不思議さがありました。

「視線は交わらなくても、気配は届く」

個室で区切るのではなく、気配を保ちながら、でもそれぞれの居場所で過ごせる——
家族の距離感をうまく調整してくれる、貴重な空間になっているようです。

お客さんではなく、「つくり手の仲間」として

入政建築の住まい手さんには、共通した空気があります。

それは「建てさせてもらった人」ではなく、「一緒につくった人」という感覚。

見学会で住まいを案内し、イベントで他の家族と出会う。

そうした時間が、一家の暮らしをより豊かにしてくれたと語ってくれました。

「ただ家を建ててくれた、というだけでなく、ちゃんと顔が見えて、ずっとつながっていける。そんなふうに思えるのが、入政建築なんですよね」

10年暮らして、いま感じること

月日が経ち、子どもたちが巣立ち、家族のかたちも変化していく中で——。

DIYで塗った壁や、日曜大工で少しずつ増やしてきた棚。少し日焼けしてしまった本や、庭で採れた梅で作った梅干しの瓶…いろんなものが、家の風景を作っています。

「家を建てた」というより、「暮らしをつくり続けている」。

そんな日々が、これからも静かに続いていく場所が作れたことは、作り手としても、とっても嬉しいことです。

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