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リフォームと建替えを考える時の順序

2020.11.16

建物が老朽化、家族構成に合わなくなった間取り

・リフォームに値する建物かどうか

リフォームか建替えかと悩む場合の多くは、家の老朽化と共に家族構成の変化や親世代の高年齢化が絡んでいます。

まず、家の老朽化という点についてお話します。新築から10~30年の間に設備機器や仕上げ材は、それぞれ交換や修繕のタイミングを迎えます。不具合や不便が出てきて美観も損なわれてくれば、たいていの方がリフォームや修繕を検討するようになります。それがおよそ20~30年の間です。

一般的に、日本の家は建築基準法により30年もてばいいくらいで建築されているそうです。なんだか短い気がして不安になりますが、基礎・躯体工事が25~30年ぐらいの間は大丈夫ということを目安に施工されているのだとか。つまり、その築年数を超えた建物は、リフォームを検討する以前に建物として問題がある可能性があるということ。しかし建物の程度は、その当時の建築会社の選んだ材料や大工の腕に大きく左右されるてしまうので、『築年数が経っていても、構造に問題がなければリフォームで大丈夫』ということになります。思い入れのある建物であれば、迷わずリフォームを選べます。

まずは、建築士に現場調査を行ってもらう・・・ということ。すべてはそこからです。

・リフォーム検討から建替えになるパターン

例えば、30年間ほとんどノーメンテナンスだった家が、突然リフォームを検討することになったとします。しかし、思うように(?)リフォームができないことがあります。理由としては、問題のあるところを修繕をするにあたって、そこに接している部分や構造的につながっている部分から広範囲に影響が出ることがあるからです。これが、想定外の修繕費用というものになるパターンです(大なり小なり建築にはこういうことが多いものです・・・)。

以前、築40年の外壁補修に数百万もかかった事例がありました。数十年知らず知らずの間に、雨水が少しずつ壁内に侵入・浸透して腐食していったのです(竣工当時は、建てた建築会社が考える最適な施工だったはずです。不幸なことは、その建築会社が倒産し、その後のメンテナンスが数十年も放置されてしまったこと。建築会社が多い浜松では良くある話です)。結果、外壁の修繕は可能であったものの、住まい手さんにとっては思いがけない大きな負担となりました。壁の中の見えない部分なのに、たいていの方が尻込みされてしまうような大きな金額になってしまいました。家が壊れてしまうのは困るので補修するしかありませんでした。

一方で、たとえ住める建物であったとしても「そんなにかかるのなら建替えた方がいいかもしれない」という気持ちが湧いてくることがあります。そして、完成した時のお客様満足度が高いのが建替えの方だとすれば、私たちも『建替えとリフォームを双方からご提案』という形にします。リフォームは大変だからという請負う側の理由でなく、新築をすすめるのにはそうした様々な経緯からのことです。こうした中で建替えという選択につながっていくお客様もいます。

・この家にあとどれくらい住みたい?が、分かれ道

実家のリフォームと建替えを検討している方へ。建物がリフォームでも大丈夫と診断されたら、こんなことを考えてみてください。ご両親が介護を受けるために、この先10年ぐらいもてば十分なのか?それとも更に自分たち世代もそこへ住むつもりだから20~30年なのか?また、更に子世帯と同居してその先まで住むのか?つまりいつまで住むか?という見通しです。

こういったところが、リフォームと建替えの分かれ道になります。また、今回のリフォームでどこまでやるか(どこまで費用をかけるべきか)という目安になります。

今まで改めて話したこともなかったことが家族会議の大きな議題となるでしょう。リフォームや新築は、今までの暮らしを一掃する貴重な機会でもあります。家族の誰もが、この先、より心地よく暮らせるような方法を検討していきましょう。この話合いは容易なことではありませんが、ここを乗り越えない限り現状のままです。

暮らし方さえ決まれば、あとは建築計画(間取り)でお手伝いができます。家族の中で直接言いにくいことも、家の造り方次第でやんわり希望を伝えることもできますので、ご相談ください。

リフォームと建替えを比較するには、建物があと何年もつか?という事実が先。その後にあと何年住み続けたいか?という将来の予定が大きなポイントとなってきます。費用面とこの先の暮らしの満足度アップから検討しましょう。

広報 すずき

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