2025年6月2日~2025年6月10日まで海外視察旅行にいかせていただきました。
場所はイギリス(エジンバラ・グラスゴー・ダラム・ロンドン)-フランス(パリ)。
師である建築家の秋山東一氏が「見たい」「見せたい」と思った場所に実際に行って学ぶ、一味違った視察の旅です。
今回は、Day6の記録。
暮らしをつくろう。大切な人との時間を豊かに。
4代目の新野恵一(にいのけいいち)です。
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Day6は、パリ。
本日も、盛りだくさんのスケジュール!
ベルサイユ宮殿でルイ14世の世界へ
午前は、ベルサイユ宮殿へ。
1661年、ルイ14世が本格的に建設を始め、およそ21年の歳月をかけて壮大な宮殿が完成しました。
今から320年くらい前ですね。

スケールが大きすぎて、言葉を失います。
ルイ14世の絶大な権力と美意識が凝縮された空間。

天井画も、すごい・・・。
建物そのものが「王の威厳」を体現しているようでした。
鏡の間(Galerie des Glaces)は、西日の幻想的な光を、反射させ、空間全体が輝くようにつくられているそうです。

壁一面に並んだ350枚以上の鏡が、西日を反射してきらめく空間に・・・・なるはず・・・
見学時は午前中だったため、その光の演出を体験できなかったのは少し残念でした。

当時、鏡は非常に高価で、1枚で家が買えるほどだったそう。
それを350枚以上も使用したこの空間は、富と権力の象徴でもあるのです。
サヴォア邸で近代建築の原点にふれる
午後は、世界で最も有名な住宅のひとつ、ル・コルビュジエ設計のサヴォア邸(1931年竣工)を訪れました。

この建物は、彼が提唱した「近代建築の五原則」を体現する象徴的な住宅です。
- ピロティ(柱によって建物を持ち上げる)
- 屋上庭園
- 自由な平面
- 水平連続窓
- 自由な立面
敷地の中に浮かぶように佇む白い建物。


敷地の中に、まるで浮かんでいるかのように佇む白い建物。
ピロティや水平連続窓など、今では当たり前に見られる建築要素が、ここから始まったと思うと、見え方も変わってきます。
1階(地上階)はピロティで開放され、車寄せや通路、サービススペースとして使われています。
2階にはリビング・ダイニング・キッチンや居室が配置され、水平連続窓からの光を最大限に取り入れた、明るく開放的な空間が広がっています。
屋上庭園とのつながりも生まれ、気持ちのよい空間に。
また2階にすることで、人の目線から離れ、静かで落ち着いた生活空間も実現しています。

特に印象的だったのが、リビングルームのブルーグレーとコーラルピンクの配色。
心が躍るような美しさでした。
かつてはモダニズムの観点から、内壁は白一色にされていた時期もあったそうですが、調査により実際には様々な色が使われていたことが判明し、現在は当時の色彩に復元されています。
やわらかなパステル調の色合いは、モダンでありながらも温もりを感じさせてくれます。

リビングから続く屋上庭園も、気持ちのよい場所でした。

そしてバスルームも、天窓から光が差し込む、明るく清々しい空間。

ここは、ビビッとなブルー。開口部の取り方も素敵ですね。

夕方〜夜:定番スポットを一気に巡る贅沢タイム
午後の後半は、パリの名所を次々と巡る贅沢な時間。

エッフェル塔に。

凱旋門。(この日は、ブラジル大統領が来た日だった?ようで、門の中に大きな国旗が飾られていました)
日曜日ということもあり、どこも観光客でにぎわいと活気にあふれていました。

街を歩く中で気づいたのが、パリのベンチのデザイン。
ロンドンのベンチと比べると明らかに違います。

みなさんは、どちらが好みでしょうか?
都市の色が、こんなところにもにじみ出ています。
明日は、いよいよ最終日。
【ついに出発!】イギリス-パリ視察旅行スタート! -Day0-
【エジンバラ】 世界遺産を回る「旧市街」と「新市街」&「フォース鉄道橋」 -Day1-
【グラスゴー】 ヒルハウスからRiverside Museum(乗り物博物館) -Day2-
【ニューカッスル・アポン・タイン~ダラム】バイカーと、キングスゲートブリッジ -Day3①-
【ロンドン】大英博物館・オフィス街・バタシ―発電所再開発計画 -Day4-
【ロンドン自由時間】アーセナル・コヴェントガーデン -Day5-